朝の散歩に行ってから、ずっと左目を痛がっているというワンちゃん。
来院してもらい診察すると。
なにやら左目の結膜から、毛のような物体がのぞいています。
局所の点眼麻酔を実施してからゆっくりと引っ張りましたが、簡単には取れませんでした。
ワンちゃんの毛色や感触からは異所性睫毛(まつげ)の存在も疑われたため、しっかりと全身麻酔をした状態での処置をすることに。
麻酔も安定して今度は、ゆっくりと異物の根元から剥離をするように引っ張ると、ようやく取り出すことができました。
取れたものを見てみると、
「ノギ」でした。
ノギとは、イネ科の植物の実を包む殻の先についている細長いヒゲのことです。
公園や河川敷など草むらに普通に生えている雑草の種です。
この小さなノギですが、ひとたび体内に入るとその構造から自然と外へは出てきません。
先端が細く尖っていて、後ろの方が段々と広がっているからです。
散歩中のワンちゃんたちは、どうしても草むらの中をクンクンと探索したがります。
その時に偶然にも、このノギが耳や目、鼻の中に入ってしまうケースがあるのです。
また足の指間に潜り込み、慢性的な炎症を繰り返していたというケースも。
たとえ小さなノギ1つでも、取り除くためには全身麻酔が必要になることもあるのです。
先日も歯と歯の間にノギが挟まっていたワンちゃんもいました。
この「ノギ」は、初夏から今の季節に多くみられるようです。
ワンちゃんとのお散歩の際には、「草むら」は要注意ですね
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