猫の大動脈血栓栓塞症

2011.8.31

 

           それは、ある日突然、激しい痛みを伴い発症するのです。

 

       ・ふらつく

       ・後肢が麻痺したように動かず、腰が抜けたように立てない

       ・急に口を開けて呼吸が荒くなる

       ・激痛のため叫び、暴れだす

       ・足裏の肉球の色が白くなる

 

このような場合には、「大動脈血栓栓塞症」の可能性があります。

できるだけ早く動物病院を受診して、適切な治療をする必要があるのです。

 

大動脈血栓栓塞症とは、心筋症などにより心臓内で形成された血液の固まり(血栓)が、大動脈に流れだし大動脈の末端辺りで血管を詰まらせることにより発症します。

 

ネコちゃんの心臓病の多くは、心臓を構成する筋肉に問題が起こる心筋症で、その症状により「肥大型」「拡張型」「拘束型」の3つに分けられます。

 

この中で特に多いのは、心臓の筋肉が厚くなっていく「肥大型心筋症」です。

 

これは心臓の壁である心筋が分厚くなり、内部の空間が狭くなっていく病気です。

その原因としては、何らかの遺伝性疾患と考えられており、「メインクーン」や「アメリカンショートヘアー」に多くみられます。

 

また、「甲状腺機能亢進症」は、二次的に肥大型心筋症を引き起こしやすい病気です。

 

通常、血液が正常に循環していれば血栓はできにくいのですが、心筋症などの影響でうまく循環しなくなると、心臓内に血液が滞留して血栓ができやすくなるのです。

そして、詰まる場所によっては、直ちに命にかかわる事態になることが多いのです。

 

診断をする上での特徴的な症状としては

 

     ・後肢の爪を切っても出血しない

     ・後肢が冷たくなる

     ・後肢の股動脈の脈拍を感じない

     ・特徴的な心雑音

     ・後肢の筋肉が固くなる

 

その治療法は?

 

  大動脈血栓栓塞症で後肢への血流が途絶えると、細胞はすぐに壊死し始めます。

 

        ひらめきできる限り早急に治療を開始する必要があるのですひらめき

 

ただし、ほとんどの場合その激痛のため大暴れします。そこで鎮痛剤などを投与して痛みを緩和する必要があります。

 

その後、詰まった血栓を除去する治療を行います。

 

内科療法では、血栓溶解剤により血栓を溶かし、さらに血栓を作らせないようにする薬剤も併用します。

外科療法では開腹手術により、大動脈に詰まった血栓を除去する手術を行います。

 

ただし症状の程度により違いはありますが、死亡率は高く急性で重症の場合では、きわめて厳しく予後は悪いものです。

そのうえ、幸運にも一命を取り留めたとしても、発症の原因となる心臓病のため、再発する可能性が非常に高いのです。

 

予防は?

 

    大動脈血栓栓塞症を防ぐには、やはり肥大型心筋症などの心臓病対策が重要です。

 

         やはり定期的に、きちんと健康診断を受けることをお勧めします。

 

       そして心臓の検査で異常があれば、早めに治療を開始してあげましょう。

 

また、甲状腺機能亢進症の場合には、血液検査にて甲状腺ホルモンなどを測定することで、この病気を発見することも可能です。

        

        早期発見することにより、適切な治療を開始することができるのですexclamation×2

 

 

▲このページのトップに戻る