ワンちゃんの毛が、春や秋頃になるとごっそり抜けることがありませんか?
これは「換毛期」といって人間でいえば衣替えのようなもの。
そして、すべてのワンちゃん達に「換毛期」がある訳でもないのです。
〜毛の構造〜
犬の毛には、一次毛と呼ばれる太い毛と、二次毛と呼ばれる複数の細い毛があります。
人では一つの毛穴からは基本的に1本しか生えていないのですが、犬では一次毛、二次毛は同じ毛穴から生えています。
一つの毛穴から平均して7〜15本の毛が生えているのです。
この一次毛を『オーバーコート』、、二次毛を『アンダーコート』とも呼びます。
〜換毛期のしくみ〜
換毛期とは、春や秋に大量に被毛が抜けることを指します。
もともと犬の毛は、一定の発育周期で発育と脱毛を繰り返しながら日々抜け変わっています。
そこへ冬から春へと季節が変わると、日が長く、また暖かくなってくるため保温性の高いアンダーコートを脱毛させ、硬いオーバーコートを増やします。これが春の抜け毛となるのです。
また夏から秋にかけて、どんどんと日が短く、気温が下がってくると今度はオーバーコートが抜け、その下からアンダーコートの発達したふわふわの冬毛が成長してきます。
この冬毛のほとんどは冬の間休止期に入ります。
このため、冬の間は新しい毛が生えず、また古い毛もあまり抜けないので寒さから守る防寒着の役割をはたしているのです。
このアンダーコートとオーバーコートのお話からも分かるように、しっかりとした換毛期があるのはこの二種類の毛「ダブルコート」を持つ犬種で、どの犬種にもあるということではありません。
〜換毛期のある犬種〜
・日本犬
・シベリアンハスキー
・ジャーマンシェパードドッグ
・シェットランドシープドッグ
・ポメラニアン
・ゴールデンレトリーバー
など、主に寒冷地を原産とする犬種や、日本犬など四季のハッキリしている場所が原産の犬種。
〜換毛期のない犬種〜
・ヨークシャーテリア
・マルチーズ
・トイプードル
・シーズー
など、シングルコートや暖かい場所原産の犬種
ただし、近頃は室内飼育されているワンちゃんたちでは、照明や冷暖房のためサイクルが乱れて一年中毛が少しずつ生え変わっていることも少なくありません。
〜換毛期に注意したいこと〜
換毛自体は正常なことですが、抜けた毛が絡まったまま放っておくと通気性が悪く蒸れてしまったり、汚れが溜まりやすくなり細菌感染を起こしやすくなります。
換毛期が始まったらブラッシングを多くするように気をつけてあげましょう。
しっかりとお手入れをして、その犬種らしさや良いコートを保てるようにしてあげてください
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